槍ヶ岳-1

梓川沿いのハイキングと感動の槍
日本百名山

やりがだけ
3180m

上高地→徳沢→槍沢ロッジ(泊)→槍ヶ岳山荘
長野県安曇村あずみむら2001.8.2-3

  槍ヶ岳− 1   槍ヶ岳−2   槍ヶ岳−3   槍ヶ岳の花 


 北アルプスの十字路、日本のマッターホルンとも呼ばれる名峰・槍ヶ岳に2泊3日の行程で行ってきました 。アルプスを象徴する槍ヶ岳。誰もが一度は訪れてみたいと憬れるその鋭鋒は、紺碧の空をバックに我々を迎え入れてくれました。また、その雄姿に引き寄せられる様に、多くの登山者が全国各地から押し寄せていました。長い歩行時間と疲れを忘れさせてくれるその姿はいつまで見ていても飽きない神々しさを放っていました。 尚、上高地ルートは3/5が平地、残りが山岳コース。長い道程で時間は要するが初心者でも比較的、挑戦し易いコースでした。         
                 
中腹の登山道から見上げる槍ヶ岳→


  地図はココをクリック


  1日目登り:約 7時間
  【各務原発 】 4:00
 【天    候】 晴れ時々曇り
 【メ ン バ ー】 4名(K,A,S,せきすい)
 【コースタイム】
   6:40--アカンダナ駐車場・着
  7:25--上高地BT・着
   7:40--河童橋
   8:59--明神館
9:28--梓川の広い河原
 10:00--徳沢キャンプ場
 10:37--新村橋
 11:31--横尾山荘------13:00・発
 14:02--一の俣、二の俣
 14:25--槍沢ロッジ(宿泊)
2日目登り:約 5時間20分
  【槍沢ロッジ・発】  6:20
 【天    候】 晴れ時々曇り
 【コースタイム】
   6:46--キャンプ場(槍沢小屋跡)
  7:21--大曲り・ババ平
  7:52--雪渓付近
9:00--水場
  9:24--岩小屋・槍を仰ぎ見る
   9:51--坊主岩分岐
 10:00--坊主岩小屋
 10:29--殺生分岐
 11:08--槍ヶ岳の麓・直下 
 11:35--槍ヶ岳分岐 
 11:40--槍岳山荘・着

 
カッパ橋から岳沢を望む

<1日目>
  河童橋から明神館まで約1時間は省略。(こちらのページを参照ください)
 山裾の徳本峠の分岐付近で初対面の左巻きのトモエソウに出会う。長い単調な道行であるが時々現れる高山植物を探しながらの山遊は楽しいもの 。最近は同行の仲間も気を利かせて、ここにも花が咲いているぞと教えてくれる。いそいそと呼ばれてカメラに収める・・・(^^;


横尾大橋にて

  横尾大橋の背後には垂直に切り立つ屏風岩が見える。涸沢へと続く登山口でもある。ここまでほとんど平地の道である。蝶ヶ岳への分岐を左手にとり先に進む。100m以上の川幅があった梓川が徐々に狭くなってきた。 川沿いの登山道が続き、行く手左手には横尾尾根が壁のように迫ってくる。槍見川原、一ノ俣、二ノ俣を過ぎる辺りから少しつづ高度が上がってきた。ようやく山道らしい道になってきた。道沿いには 1年ぶりに見るゴゼンタチバナが咲き高山に来たことを実感する。

 
槍沢ロッジ

 <2日目>
 山小屋の朝は早い。既に出発した宿泊客もいる。午前5時半、遅出組の朝食。6時20分に出発する頃には人も少なくなってきた。(今日は4時間コースだとゆっくり構えていたが、後で思うと、山は早めに出発したほうが時間に余裕を持てて良いと知る。)ロッジから白沢、赤沢を抜けて30分ほどでキャンプ場のある小屋跡に到着。岩壁が高く行く手を遮る。 あそこを乗り越えるの ? いやいや 、正面の突き当りを左手に曲がるようにU字谷は続いています(^^;


なんとなくクリスタルなババ平付近

   ジグザグの登山道は高度が上がるにつれ更に急登になってきた。30分毎に休憩を取りながら登る。青空は気持ちが良いが日差しは益々強くなり、疲れも出てきた。どれくらい歩いたろうか、天狗池の分岐を過ぎ、見上げると人が集まっている所がある。流れのある急な沢を上り詰めると、清水が湧き出していた。この先には水場がないと言うので口をつける。一口飲んで生き返る (^ε^) フー 。文句なしに冷たくて旨い水である。槍沢ロッジで水を汲んできたが翌日の水はここで調達すればいい。 


View-point 槍沢から槍を仰ぎ見る

  ここから先はどこで写真を撮ってもバックに槍ヶ岳が入る。しかし、ゴロゴロ石の登山道はかなりきつい。また一段とリュクの重さが両肩感じられる。 周りの登山者の声に振り返ると富士山が見えた。黙々と30分が経過し坊主岩小屋に着く。岩小屋の中に上人が佇む。黙礼し更に上を目指す。30分後に殺生分岐、更に30分を要して殺生ヒ ュッテがすぐ真横に見える。なかなか高度が上がらない。30分前の景色と少しも変わりのないように見えるが気のせいか ? ゴロゴロとした登山道の所々にイワギキョウやシロツメグサが咲き我々を見送る。


槍岳山荘前のテラスから見あげる鋭鋒 

 上高地はいつ訪れても高原のすがすがしさを感じる。その時々により姿を変えて我々の前に立ち上がる北アルプスの峰々は、「ようこそ、さぁどうぞ」とその深い懐に招き入れてくれ る。今日はタイミングよくタクシーで早めの上高地入りができ、まだ一般観光客も疎らで静かで落ち着いた雰囲気の中を歩くことができた。(尚、タクシーはあかんだな駐車場から上高地まで\6,300円、メーターを立てないで走ったが、交渉しだいではもう少し安く行けるかも・・・?)


トモエソウ

  梓川沿いの平坦な林道は山裾の木陰のため暑さも気にならない・・というよりこの付近の気温は20度前後で春の陽気。左手には滔々と川幅の広い梓川が流れ、見上げれば険しくそそりたつ明神岳から峰続きの前穂高岳が我々を見下ろす。 午前10時、突然開けた徳沢キャンプ場に着いた。徳沢園から新村橋までは間も無い。歩き始めて約4時間、横尾大橋がある横尾山荘前の木陰で昼食と昼寝。また、ここで初めて山のトイレを体験する。


川幅が狭くなってきた梓川上流

  やや山道が険しくなってきた。少し休もうかと腰を下ろした途端に槍沢ロッジが樹幹に垣間見える。休憩を含めて約7時間、午後2時25分、 長時間の歩行を終えてやっと一日目の宿泊地に到着した。(^_^;Aヤレヤレ
 早速、宿泊の手続きをして部屋へ。1年ぶりの山小屋、狭いのは我慢するとして、夜間、静かな部屋だといいな〜(^_^; 。夕食前に付近を散策。ロッジの前の谷を隔てた向こう側には横尾尾根が・・・垂直に近い斜面はシラカバ等の樹木に覆われており、よくもまぁ、あんな所までと感心することしきり。 梓川は深い谷となる。


槍沢小屋跡から見る谷

  大きく左に曲がるハバ平を過ぎる所に大曲りの標識が立つ。その先の広々とした開けたカールには所々に雪渓が見られ、気持ちの良いくらい雲ひとつない紺碧の空の色と緑の草木が大自然を演出している。山道はまだそれほど急坂ではないが、槍ヶ岳は一番奥の谷を右に曲がるまで姿を現さない。また、このあたりから登山道沿いにはだんだんと高山植物が多くなってきた。ハクサンフウロやキンポウゲ、ミヤマキンバイ、シナノキンバイ、コオニユリ等の花々が咲き競っている。花を愛でながらの山遊が続く。しかし、肩の荷が重い・・・


途中にある水場--とっても旨い水である

  この水場は離れがたいが先に進まねばならない。斜面の道をトラバースして広い川原にでると待望の槍ヶ岳がついにその姿を現した。鋭く天空を突き刺すように遥か上方に聳え立つ。(目の前に頂上が見え、あと少しだと思うのは勝手だがここから頂上小屋まで約2時間を要した。)ようやく見えた槍を見て全員安心したのか、写真でもよく紹介されているこの場所からの槍ヶ岳をバックにとりあえず記念写真。ついでに小休止。休憩ばかりとっているような気もしないではないが・・・(;^_^A 左手に大岩があるが幡隆上人が泊まったという坊主岩小屋はまだまだ先である。


殺生ヒュッテからは最後の登り

 槍岳山荘が目と鼻の先に見えるも足が重くてなかなか前に進まない。まだか・・・汗を拭いながら何度も思う。ジグザグの登山道を振り返ると槍沢のひろ〜いカールと三角形をした常念岳が見える。少し雲が出てきたようで富士山は見えなくなっていた。殺生ヒョッテから途中2回ほどの休憩をとり、槍ヶ岳の穂先を仰ぎ見ながら、約1時間をかけて最後の坂道を登り切る。
 最後の坂はコンクリートの坂道が小屋前まで続く。「お疲れ ! 」、頭上から声がかかる。やっと、やっと着いた。ついに来たぞ。小屋前のテラスからみ下ろす光景はとても雄大である。

   
イワキンバイ     小屋前のテラスから見下ろす槍沢      イワギキョウ


双六小屋経由でみえた栗山さん

槍ヶ岳山頂で出会った 各務原市の栗山さん
  さすがに天下の名峰だけあって、槍ヶ岳で出会う人たちは全国各地から来てみえます。福島の一人旅さん、前日の奥穂から槍にまで来た東京のパワフルママさん、四国からみえた二人組さん、同室になった千葉の59歳さん等々・・・。そんな中で頂上にアタック途中で偶然、前後になった栗山さんは同郷の方。新穂高から双六小屋を経て、槍ヶ岳にみえました。(こちらのルートもかなりの長時間コースである) 仲睦ましいご夫婦で羨ましい限りです。いつまでも仲良く山登りを楽しんでください。

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 上高地→徳沢→槍沢ロッジ(泊)→槍ヶ岳山荘
アプローチと駐車場  岐阜県側から上高地へ入るには平湯温泉「あかんだな駐車場」に駐車し、無料のシャトルバスで平湯バスターミナルにゆき、ターミナルから出ている上高地行きに乗る。片道1,050円。または、タクシーで上高地に入る。5人いればタクシーの方が安いと思っていたが\6,300円も要ったのでバス利用のほうが安かったか ? (交渉次第かも)
登山道  今回は上高地バスターミナルが出発点。槍沢ロッジ手前(一ノ俣橋付近)までは多少のアップダウンはあるものの平坦な登山道が続く。
槍沢ロッジ  収容130名 4/24〜11/2利用可。
    電話 0263-35-7200  Fax 0263-35-0637
   http://www.mcci.or.jp/www/yarisawa/index.htm
槍沢ロッジ〜大曲り この間は 深いU字谷を歩く。それほど急な山道ではない。渓谷美を楽しむ。
大曲り〜水場  徐々に高度を上げていく。雪渓やら高山植物も目に入り、景色も良い。急登の先に清水が湧き出ている。雨が少ない割りには水を確保できる。冷たくて旨い。この先に水場はないので、ここで水を補給していくこと。
水場〜槍岳山荘  目の前に槍ヶ岳が見えるがなかなか山荘には到達できない。最後の苦しい登りである。天気が良いと日陰はないので、できるだけ早めにロッジを出発したい。この間も、高山植物が楽しめる。

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